渋谷・原宿

渋谷・原宿

忠犬

'02.11 渋谷 OLYMPUS 35EC2 42/2.8

11月の中旬、都内の紅葉を愛でようと出かけました。目的地は表参道のケヤキ並木。最近出かけていない渋谷からスタートすることにしました。
今回も思い出の多いコースでした。

大学時代の回想文より。
　原宿駅を出て代々木公園側に跨線橋を渡る。対面が代々木国立競技場である。そちらに向かって立つと、広い区域に二つの室内競技場の建物が十分な空間をおいて建っているだけで、空が広くスーッとする。公園に来たという気持ちになる。

路地

'02.11 宇田川町

僕がこの代々木のテニスコートに行くときはいつも原宿側から行った。大きな第一室内競技場の横を通り過ぎ、小ぶりな第二室内競技場の前のコートに到着する。代々木競技場の第二体育館そばに2面並んであった。そこはもう人通りの多い公園通りをはさんでNHKと向かい合っていた。通りとはフェンス1枚を隔てているだけで、道行く人がコートの上の僕たちを眺めることもでき、僕たちも道行く人を眺めることができた。そこに、練習時間になると三々五々メンバーが集まってきた。

湯気

'02.11 宇田川町

（中略）

男物のテニスウェアはポロタイプのデザインだが、女物は襟や袖のデザインにバリエーションがあった。さらにヘアーバンドやバンダナ、リストバンドなどの小物も充実していた。女子の場合は、スコートの下にはくアンダースコートがあり。これもプレー中にチラチラ見えるものなので彼女たちにすれば気にしなければならないものだった。
女子のテニスウェアというのは脚に関してはほとんど全体を露出しているわけだ。そんなのが近くに3人もいると、そこから発せられるフェロモンに圧倒されて、間近で見るのは気恥ずかしかった。

スペイン通り

'02.11 宇田川町 OLYMPUS EC2 42/2.8

先述のＭという子は立教女学院の2年後輩だった。彼女は他の女子に比べると色気が希薄なタイプだったが、練習にテニスウェアではなく、上はＴシャツに下はジョギングパンツというなりで出てきたことがあった。それが彼女の雰囲気とベストマッチしていて、僕が彼女に惹かれていたこともあって、いい感じだと思った。
もともと僕は、女子のテニスウェア姿というのはどうも色気過剰な気がして苦手だったのだ。

健在

'02.11 宇田川町 TOKINA AF235 20-35

ウェアの話は終わりにして代々木の話に戻る。練習が終わると特に連れ立って帰る相手がいないときは、一人でさっさと原宿駅から山手線に乗って帰った。3年生までは、この同好会では親しい友人は無く、テニスをするために連なっていたから、練習が終わればそうやってさっさと引き上げていた。
4年生になると、先に書いたような事情で、この同好会でも人付き合いをするようになった。5月にはこの代々木テニスコートでのささやかな嬉しいことがあった。

クレープはいかが

'02.11 宇田川町

今日は、傘を持っていなかったという事に尽きた。中略。どうせ不毛な練習なんだろうなと思っていた。 11時20分頃、代々木コートに到着。池田などがいた。着替えて出て行くと、何とＭ達が来たじゃないか。ラッキー！練習には結構大勢来た。中略。練習が終わって男はみな帰って、残ったのは僕と立教の3人、Ｙ田、Ｎ田、Ｍ。僕は練習が終わると千代田線で大学へ行く予定だったが、このチャンスを逃す手は無いと思い、設計製図の授業をすっぽかして彼女らと昼食へ行った。

坂道

'02.11 宇田川町

場所はいつぞやＫ達と入ったあの二階のスパゲティ屋さん。就職の話、1年生の話、合宿の話、などを話して 2時半頃出る。外は雨。3人は原宿へ行くという。僕は大学へ行くために千代田線の駅まで。4人で、Ｙ田とＭが、そしてＮ田と僕がそれぞれひとつの傘で行った。Ｎ田の傘で彼女が持ったので、僕は頭が窮屈で、彼女は手を高く上げなければならず辛そうだった。僕が持てばよかったんだ。明治神宮駅で別れ、以下略。

ブーツもいかが

'02.11 神南 OLYMPUS 35EC2 42/2.8

僕たちはテニスコートを公園通りに出て渋谷方面に歩いた。区役所前の交差点から代々木公園にいたるこの区域は車両進入禁止なのかどうか知らないが、車が通っているという記憶が無い。陽が射す路上にはいつも若者が集まり、フリスビーやバドミントン、スケートボードなどに興じている。普段から屋台がいくつか出ていて、そこで買った食べ物を街路樹の下に座って食べている者もいる。
目の前は、日本の放送文化の中心というべき権威ある建物だが、路上の人は見向きもしない。反対側の背後には、かってオリンピックで使われた競技場の屋根がそびえる。貝のようなその斬新なデザインの屋根は今やここの景観の中心をなしている。

思い出の階段１

'02.11 神南 PENTAX F ZOOM 35-105

渋谷公会堂の前の交差点にくると公園は終わり、街になる。僕たち4人は交差点をさらに少し渋谷方面に下りた左側の通りに面したビルの2階のスパゲティー屋に入った。僕が最初からそのような場所を知っているはずが無い。以前に同じ同好会の人と入った店を覚えていて、このときに使ったのだ。
そのスパゲティー屋の向かいあたりにシェーキーズというピザ屋があり、ピザの食べ放題で売っていた。練習帰りに皆で入ったこともある。当時はまだお店ができてから間もない頃だったのか、シェーキーズでピザを食べるというのが若者のファッションのひとつだった。

黄葉

'02.11 神南 PENTAX F ZOOM 35-105

脱線するが、公園通りを渋谷方面に向かうと下り坂である。その脇に西武デパートや西武系列のパルコなどがならび、若者向きな街ができている。宇田川町である。渋谷といえばセンター街という繁華街がある。ハチ公の銅像前からスクランブル交差点を対角線に渡ったところである。このスクランブル交差点は、渋谷駅とセンター街を対角線に結ぶ人並みがほとんどで、それ以外の渡り方をする人はマイナーである。そのセンター街から北側が宇田川町である。ここは西武の勢力下にある。先に僕は、渋谷は東急の文化圏だと書いた。それは正確でなかったかもしれない。宇田川の街は東急と西武の勢力争いによってできた街らしい。しかし宇田川地区で東急の勢力といえるのは東急ハンズくらいしか僕には分からない。

紅葉

'02.11 神南 PENTAX F ZOOM 35-105

公園通りという名前は、ここに西武デパートができたときのキャッチコピーから来ている、と小林信彦氏が本に書いていた。僕は代々木公園に向かう道だから公園通りだと思ったのだが。
センター街と西武デパートを結ぶスペイン通りという坂がある。スペイン坂ともいう。いかにも最近作ったような名前がどういう訳かマスコミによってずいぶん名所になっているようだ。僕の田舎から上京してきた後輩が僕に東京の案内を頼み、スペイン通りに連れて行ってくれと言ったことがあった。

屋根

'02.11 神南 TOKINA AF235 20-35

宇田川の南が道玄坂である。東急は道玄坂に勢力を張っている。道玄坂にしても公園通りにしても坂である。そしてどちらも渋谷駅が坂の下である。この地域で渋谷駅がもっとも低地らしい。渋谷駅から東西南北どちらに行くにも坂を上がらなければいけないそうだ。

小物

'02.11 神南 TOKINA AF235 20-35

学生時代の回想文はすでに何年も前に書いたものです。ちょうど今回の散歩コースと合っているのですが、歩く向きが逆でした。スパゲティー屋さんの場所は多分ここだっただろうというところはわかりましたが、携帯電話屋に変わっていたようです。
ついでにもうひとつ。宇田川という名前が何度も出てきましたが、もとはここに流れていた川の名前だそうです。そのことは比較的最近知りました。

集会

'02.11 神宮前 PENTAX F ZOOM 35-105

渋谷からいよいよ表参道に到着です。この日は天気が悪く、紅葉も映えないだろうな、見栄えのする写真は撮れないかな、とやや腐っていたのですが、予定外の被写体に遭遇しました。橋の上でコスプレ少女達が集会をやっていたのです。何枚か写真を撮らせてもらいました。少女の一人に聞くと、ピエロのハイジという人の誕生日なのだそうで、それでパフォーマンスをしているのだと。私の知らない世界です。

ロンドン？

'02.11 神宮前

表参道も思い出の地です。表参道のキディランドの隣にあるペルティエはテニス同好会のパーティーをするお決まりの場所でした。

5時半頃会場へ行った。集まりが遅く開始が遅れたが、会場もなかなか良く気が利いた場所で、人も皆男女それぞれにめかして来ている。男はブレザーかスーツ。セーターで来たのは僕くらいで、しまったと思った。女は皆ドレスに豪華なネックレスなどアクセサリーを着けている。古典ギター愛好会では逆立ちしても見られない光景だ。同じ大学生だが・・・。Ｍ井などはピンクのコートを脱ぐと黒と白の強烈なストライプのシルクのブラウスにパープルのカーディガン、金のネックレスだ。追い出される人は卒業旅行の外国帰りが多く、オーストラリアから帰ったＮ畑、ヨーロッパから帰ったＳ賀さんなど。

白顔