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| '06.5 青戸 OLYMPUS XA-2 35/3.5 |
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成田空港に行く京成線の窓から広い川のある景色が見えて、降りて見たいと思った。ここはどこか、と思って見ると
「青砥」だった。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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京成線から見えたのはこんな景色だった。
こんな景色を美しいと感じるのは、相当頭が逝かれていると思う。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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青砥には何も無い、という人もいたが、駅前は結構賑わっていた。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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ヨハンシュトラウスの像がある。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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駅前の商店街で腹ごしらえをした。何を食べたかは秘密だ。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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とりあえず川があるということだけは分かっていたが、それ以上の情報がない。どんな所なのか歩いてみないことには分からない。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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すぐに中川沿いに向かった。
近所の常連客が集まりそうなスナック。いい感じだ。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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川沿いに向かう。青砥と青戸。駅名は青砥で住所は青戸だ。
ここの地名は昔から青戸で。
駅名が青砥なのは、鎌倉幕府の名判官・青砥藤綱が晩年をこの地で過ごしたと地元で信じられていた、という藤綱伝説からだそうで、
青戸＝青砥説は、地名の類似から、また葛西城を藤綱の居宅跡と誤り伝えたことから生じたらしく（朝日新聞社「東京地名考」による）、
ということらしい。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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土手に出る。イメージどおりの開放的な景色だ。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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結構、風がある。草がなびく。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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青砥神社に入る。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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新緑が美しい。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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風で揺れる絵馬がカタカタ音を立てる。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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中川大橋を渡る。
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| '06.5 新宿 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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中川大橋を渡ると、新宿（にいじゅく）という所になる。僕の持っていた数年前の地図には、東用水、小合用水、という水路があり、
水景に興味があった。ところが、蓋をされ水面が消え道路となっていた。
こうして、東京からどんどん水面が消えていく。
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| '06.5 高砂 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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少し残念に思いながらまた中川土手に出た。
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| '06.5 高砂 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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そろそろ地図を更新するか。
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| '06.5 高砂 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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次の目標は青竜神社と境内の怪無池（けなし、と読むらしい）。
これを見つけるのにずいぶんと苦労した。
うっそうとした森に囲まれた境内を想像していたからだ。全然違った。池のほとりに小さな木造の社殿があるだけである。
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| '06.5 高砂 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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「青竜」なんて書いてあるものだから、青い竜でも出てくる池なのかと思いきや、
農作地帯であったこの土地に珍しく残ったかんがい用の池らしい（作品社「東京の池」による）。
ここもまた、期待外れ。
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| '06.5 高砂 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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やはり、ここは中川の川景が良い。
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| '06.5 高砂 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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ところで、この中川沿いは、いまでも畑が多いが、昔からの大地主なのか、二重の瓦屋根を持った立派な日本家屋の豪邸が何軒かあった。
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| '06.5 高砂 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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京成線まで戻り、ガードをくぐって、中川と新中川（放水路）の分岐の場所に来た。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
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高砂橋を渡って中川沿いを歩き、青砥橋を渡った。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
以下に、木戸征治の「フォトガイド東京歩き」（晶文社）から中川のエッセイを引用する。
五〜六分で中川に出る。大きな橋を渡る。川幅は広い。橋の真ん中あたりで船が来た。鏡のように静だった水面が砕かれ、
白い泡状の波が盛り上がる。帯状の波が何本かの黒い線となってコンクリートの護岸に突き進んでは消えた。
視界から船が消えると同時に、水面は沈黙に戻った。
長い橋を渡り左の川に沿って歩く。護岸壁が高く水面は見えない。殺風景なコンクリートが帯のようにゆるくカーブして続く。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
犬と散歩する人。マラソンをする小学生。風は柔らかい。自分の影を追うように歩を進める。
川は大きく右に曲がる。環七が中川をまたぐ。まもなく右側の土手下にネギ、ホウレンソウ、ハクサイの畑があった。
黒い土。緑色の野菜が新鮮だった。前方に京成青砥駅がビルのように見える。
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| '06.5 青戸 OLYMPUS AF 28-85/3.5-4.5 |
鉄橋を赤い電車が走る。水は止まっているのか流れているのかわからない。川幅が広く、ところどころにアシが茂っている。
広い空の下を寅さんのようにぶらぶらと橋を渡って向こう岸へ。次の橋を対岸へ。橋はいくつもあって楽しい。
細田というところに畑が点在している。畑の横に貨物専用の引込み線がある（小岩〜金町間）。「キョーン」とかん高い警笛の音がして三十台ほど連結した貨車が走っていった。
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